みなさんこんにちは、長崎のデザイン事務所「デザインアルジュナ」よりスタッフの大坪です。
突然ですが皆さんパンはお好きですか?
私は学生時代に遠い山形の地でパン屋のアルバイトをしていたのですが、
そのお店で出されていたベーグルサンドが今でも忘れられません。
今日はパン繋がりと言うことで、弊社がブランディングをお手伝いさせて頂いている
「キヨカモリモト」様のパッケージについてお話させていただこうと思います。
長崎の名所をキーアイコンに採用!
今回ご紹介する最初のパッケージは「NAGASAKI RUSK」です。
長崎と言えば数多くの歴史遺産が残る文化的な町並みがあることでも有名ですが、
今回パッケージのメインアイコンとして使用したのは皆さんご存じ大浦天主堂。
よく見ると建物の一部が食パンになっていますよ〜。
フレーバーを表示しているシールもカラフルで目を引きますし、
六角形にすることで自立しやすくなり、簡単に陳列できるような工夫も施しています。
さて、弊社のことやキヨカさんを以前からご存じの方はこのアイコンの雰囲気、
どこか見覚えがあるのではないでしょうか?
そう、同じキヨカモリモト様のパッケージである焼き菓子シリーズにも使われているアイコンにそっくりですよね?
実はこれだけではなく、ラスクと同時期に制作したギフト用の食パンケースも、
このパッケージのシリーズに合わせたトーンで作らせて頂きました。
こちらの食パンケースは大中小のバリエーションがあり、
それぞれに描かれている長崎ならではのモチーフが少しずつ異なりますので是非見比べてみて下さいね。
コストを抑えても機能的に
そしてご覧下さい、3種並ぶと可愛らしさが5割増しくらいになりますでしょう?
実はこの3種のパッケージ、アイコンだけでは無く、他にも共通点があります。
それは、このパッケージに使用している素材に秘密があります。
この段ボールのような茶色い紙、これ実は段ボールの中芯なんです。
「中芯って何!?」を思われた方は下記の図も合わせてご覧下さい。
まさかこの部分がパッケージとして使えるとは私も思いつきませんでした。
この中芯という素材は古紙を利用して作られているため、
段ボールよりも安く手に入れることが出来るそうです。
コストは抑えたい、でも良い物を作りたい。
その執念とも言える思いが形になったパッケージ例のひとつです。
紙屋さんからは「中芯のアルジュナ」と言われることもしばしばあります。
余談ではありますが、冒頭に紹介した「NAGASAKI RUSK」のパッケージは、
2022年の長崎デザインアワードにおいて銀賞を頂きました。
審査員の方からは「共通の包材を使用していながら、ラベルで判別する工夫を施している点で、
生産者の利益率確保とオペレーションをうまく解決している」と評価いただきました。
今後も「あなたのいちばん ちょうどいい」を目指してお手伝いしていけるよう頑張ります!