みなさんこんにちは。
長崎のデザイン事務所「デザインアルジュナ」よりスタッフの大坪です。
今年は本当に暑かったですね…本日は”あつさ”違いでアツい創作意欲沸き立つ話題をお持ちしました。
デジタルオフセットってなんでしょう?
みなさんは「デジタルオフセット」という印刷手法をご存知でしょうか?
簡単にいうと「オフセット印刷」と「オンデマンド印刷」の良いところを組み合わせたハイブリッドな印刷手法で、
高品質の印刷を小ロットから印刷できる手法だそうです。
版を用いないので、コストも抑えることができてこの字面だけを見ると良いところしかないですよね。
私も名前だけは聞いたことがあったのですが、実際に印刷をしたことがなかったので、どういう仕上がりになるのかこれまで見ることはありませんでした。
そんなとき、福岡のカジワラブランディング株式会社代表の梶原様より、弊社代表牛島へ「面白い印刷手法のワークショップを長崎で開催しませんか?」
とお声がけいただき、インサツビト様との出会に至ったのでした。
※インサツビトについて
広島にある「中本本店」を母体とする、デジタルオフセットに特化した印刷物の制作、支援を行うクリエイティブチームです。
複雑な手法の印刷相談や、テストプリント、印刷手法の研究などを行っています。
インサツビトについてもっとくわしく!
インサツビト様との出会い
そんなこんなでインサツビト様と繋がりを得た私たちは、まずどのような活動をワークショップでされているのかを知るべく、
リモートでお話を聞くことになりました。
これまでのワークショップでは、過去の制作事例をまじえながら、デジタルオフセット手法についてお話をされるのがメインだったようです。
事例が幅広いので、それだけでも結構なボリュームになると思いましたが、自分が作ったデータがどんな仕上がりになるのか見てみたい!
という弊社からのリクエストで、今回は実践を交えながらの開催にしていただきました(押しが強くてすみません)
はるばる広島からお越しいただいて開催するワークショップなので、弊社の他にも長崎のクリエイターの皆さんをお呼びして実施することにしました。
ワークショップ当日
来る8月5日、広島から片道5時間くらいをかけてインサツビト様が来崎。
今回はグラフィックデザイナーである竹内さまと1級印刷技能士の木本様がお越しになりました。
また、リモートで広島の工場から実際に使われているデジタルオフセット印刷機のご説明を村上様にリモートで実施していただきました。
ワークショップは二部構成になっており、前半の第一部では参加者が事前に制作して送っていたデータをもとに、
実際にデジタルオフセットで印刷された制作物を見せ合うという和気藹々とした時間。
第二部はこれまでの制作事例をまじえながら、デジタルオフセットで可能な印刷表現や、
オフセットやオンデマンドとの違いについて解説いただく時間になりました。
デジタルオフセット印刷機HP Indigo 7Kとは?
インサツビト様で稼働しているデジタルオフセット印刷機はHPの「HP Indigo 7K」というなんだかかっこいい名前の印刷機だそうです。
まだ国内には導入例が数台しかないそうで、価格も結構なお値段がするとか(うろ覚えですが確か1億近かった気が…)
使用インキもオフセットで使用する粉体とは異なり、液体トナーとなるようです。粉体トナーよりも粒子が小さく、より細かな再現が可能とのことでした。
また、こちらの印刷機では一度の印刷で最大16色のインキを重ね刷りできるというのが大きな特徴で、
たとえば通常白のインキを1度だけ印刷すると浅く出てしまいますが、こちらだと何度も印刷できるので、まるで白箔を押したような真っ白な表現も可能です。
また、勘の言い方はすでにお気づきかと思いますが、一度で全色印刷できるということは、版ズレが起きないということを意味しています。
オフセット印刷の刷物をルーペなどで見たことがある方は分かるかと思いますが、トンボが微妙にずれてCMYKのカラーがそれぞれ確認できることがありますよね。
その現象がこちらの印刷機だと起こらないらしいのです…。
(版ズレを簡易的に再現してみました)
これが回避できるなんて革新的すぎません!?
ネット印刷などでたまに版ズレしてモヤモヤしていたあの気持ちが払拭されるなんて、かなり魅力的に感じてしまいますね。
こちらの印刷機についてはHP日本のサイトでも見ることができますよ!
話したいことがありすぎて、ワークショップの内容に入るまでの前段がかなり長くなってしまいました…。
本日のところはここまでにして、次回後半にてワークショップの内容をじっくりとお伝えしますのでどうぞお楽しみに!!