みなさんこんにちは、
長崎のデザイン事務所「デザインアルジュナ」のスタッフの宮﨑です。
街のイルミネーションが徐々に消えていくこの時期。
みなさんいかがお過ごしでしょうか。
長崎市は1/29から開催する「ランタンフェスティバル2025」に合わせて
街中にランタン🏮が吊るされ寒夜を照らしています。
これから益々寒さが厳しくなり冬を感じさせる日々、
クリスマスから1ヶ月が経ちましたが、
まだ余韻が残っている方も多いのではないでしょうか?
クリスマスといえば、赤い服のサンタクロースや雪景色を思い浮かべますが、
世界を見渡すとそのイメージは国や地域によってさまざまです。
今回は、そんな「クリスマスのデザイン」について振り返ってみたいと思います。
⚫︎クリスマスとサンタのデザイン
クリスマスといえば、サンタクロース。
多くの人が「赤い服を着たサンタがトナカイのソリに乗ってやってくる」というイメージですよね。
しかし、これはあくまで西洋文化のデザインイメージに過ぎません。
どういうこと?と思う人もいるかもしれません。
例えば、オーストラリアではサンタがカヌーやモーターボートに乗ってやってくることがあります。
オーストラリアは南半球に位置するため、12月は真夏。
海辺でバーベキューをしたり、プールパーティーを楽しんだりと、
クリスマスのビジュアルも北半球とは異なるのです。

このような文化や地域の違いはデザインの発想に大きな影響を与えます。
例えば、南半球のサンタクロースは、従来の「冬のイメージ」から脱却し、
水着姿やサーフボードを持つデザインなど、自由で開放的な雰囲気が表現されています。
また、背景にはヤシの木や青い海が描かれることが多く、
視覚的に「夏のクリスマス」を伝える工夫がされています!
僕自身、小学生の頃にオーストラリア旅行のお土産でもらった
サーフィンサンタのクリスマスカードに強い違和感を覚えました。
しかし、今になって思えば、それは「地域や文化ごとに異なるクリスマスのデザイン」
という視点を知るきっかけだったと思います。。。
⚫︎ロシアのサンタクロース「ジェド・マロース」
日本と同じ北半球の中でも、ロシアのクリスマスデザインはまた違ったもので…
ロシアには「ジェド・マロース」という伝統的なキャラクターが存在します。
名前は「霜のお祖父さん」を意味し、1930年代後半のソ連で新年を祝うシンボルとして誕生しました。
「ジェド・マロース」のデザインは非常に興味深い
西洋のサンタクロースが赤い衣装をまとって温かさを感じさせるのに対し、
彼は青や白を基調とした衣装を身に着け、
より厳しい冬の寒さを象徴するようなデザインになっています。
また、彼の存在は「単にプレゼントを届ける存在」ではなく、
正直すぎる子よりも従順な子に恩恵を与えるという点で、
国ごとの価値観が反映されているのが特徴です。

⚫︎デザインの視点を広げる
文化ごとに異なるクリスマスの表現は、
デザインにおいても一方向的な視点だけではなく、
多様な視点を持つことの重要性を教えてくれます。
「赤い服に白いひげのサンタ」だけが正解ではなく、
ビーチで遊ぶサンタ、青いコートを着た霜のお祖父さんといった
多様な表現が存在することで、より豊かなビジュアル表現が生まれる。
デザイナーとして、一つの既成概念に囚われず、
様々な文化や背景に目を向けることが大切だと改めて感じました。
これからも、異なる視点を取り入れながら、
より魅力的なデザインを生み出していきたいと思います。