みなさんこんにちは、長崎のデザイン事務所「デザインアルジュナ」のスタッフ宮﨑です。
デザイナーとしてインプットが足りていない僕は、今回もインプットの旅をして行きたいと思います。第2回目の旅先はドイツ。
テーマは「ドイツのロゴ」
ドイツといえば、BMW、Volkswagen、Audi、Mercedes-Benzなどなど自動車メーカーのロゴのイメージがありましたが、ドイツの洗練されたスタイリッシュなデザインは、自動車以外にも私たちの生活の中に欠かせないものとなっています。
そんなスタイリッシュなドイツのロゴを2つみつけたので、独断と偏見ですが、ロゴの特徴や魅力を探っていきたいと思います。
①極限まで要素を省いたミニマルなデザイン「SAP」
1つ目は、「SAP」
サップ?最近耳にするなぁ〜と思う方もいるでしょう。
まず「SAP」とは何の会社かというと、
ビジネスプロセス管理の分野で世界有数のソフトウェアメーカーとして、データを効果的に処理し、組織全体に情報がスムーズに行き渡るようにするソリューションを開発…
難しくてよくわかりませんが、情報社会のこの時代に企業の経営資源である様々な情報を一元で管理してスムーズにデータ共有が行える、会社経営の手助けとなるソフトのようです。
「インテル」や「フェイスブック」「ツイッター」に似た鮮やかな青が電子、ネットを連想させますね。僕はこのロゴを最初にみたとき風になびく「旗」の印象を受けました。青が空のイメージ、右上がりの特徴的な台形が旗の形をイメージしているのではないでしょうか。中の文字は「つながり」Aの文字はRがかかっていますね。このような特徴のあるロゴ。
コンセプトとして考えられるのは「上昇」。企業の縁の下の力持ちのような土台を台形。様々な企業の旗印となり企業をひっぱていく意思。社員同士、情報共有をつながる文字で表現。Aは風にたなびく旗の印象を強めているように感じます。
僕も旗というモチーフでロゴのデザインを考えたことがあります。旗には目印となるための旗印、導くといった意味をこめることがあります。この「SAP」のロゴは旗の形として極限まで要素を省いたミニマルなデザイン。シンプルな形は、簡単なようでとてつもなく難しく、いつもデザインするに当たって僕が悩まされることです。「SAP」のロゴはスタイリッシュで洗練された素晴らしいロゴだと感じました。
②100年の歴史がある航空会社「Lufthansa」のロゴリニューアル
2つ目は、「Lufthansa」
読み方はルフトハンザ。
ルフトハンザとはドイツのケルンに本拠を置くドイツ最大の航空会社です。
ルフトハンザの象徴であるツルのロゴが誕生して100年の歴史がありドイツの方に限らず世界中から愛されてきました。100年という節目にドイツのグラフィックデザイナーのシュラウビッツという方がブランド全体のデザイン刷新させたそうです。
100年の歴史があるロゴをリニューアルさせることで「ダサくなった」「昔の方がよかった」といったマイナスの声が上がることもあるかもしれません。全体のデザイン刷新することは、とても勇気のいることだと思います。
実際に刷新されたロゴを見て見ると、装飾的なものがほとんどなく、ツルの要素、飛行機、機能的な要素だけが残り洗練され、軽やかな線で高級感、派手さを抑えたドイツらしい、クリーンなデザインに生まれ変わったように感じます。
ドイツの自動車メーカーのロゴのように機能を追求したその先に立ち現れる美しさは、まさにドイツデザインの真骨頂といえますね。
これからもっと多くの国のデザインに触れて感性を磨いていきたいと思います!
インプットの旅はまだまだ続きます。