みなさんこんにちは、
長崎のデザイン事務所「デザインアルジュナ」のスタッフ、宮﨑です。
平日のお昼はコンビニおにぎり2つと野菜生活が定番の僕。
新商品が出ればついつい買ってしまいます。
そんな日々の食事の中で改めて感じるのが、『海苔の美味しさ』。
日に日にパリパリ感が増しているような気がするのです。
海苔は日本の食卓に欠かせない存在であり、和食文化を支える重要な食材のひとつ。
今回は、海苔の美味しさの秘密、歴史についても調査していきたいと思います!
⚫︎コンビニの海苔がパリパリの秘密
コンビニのおにぎりに使われる海苔は、驚くほどパリパリした食感が特徴です。
その秘密は、「分離包装」にあります。
通常の海苔は湿気を吸収しやすく、おにぎりと直接触れるとすぐにしっとりしてしまいます。
しかし、コンビニのおにぎりは海苔を別のフィルムで包み、食べる直前に巻く仕組みになっています。
これにより、いつでも理想的なパリパリ感を楽しむことができるのです。
また、開封時のUXデザインも重要なポイント。
消費者がストレスなく開封できるよう、フィルムのデザインや切れ目の位置、開封動作のスムーズさが考慮されています。
このような細かな設計が、視覚的にも触覚的にも満足度の高い商品開発につながっています。
とはいえ、パリパリすぎて開封時に海苔がボロボロと落ちることも…(笑)。
このバランスをどう取るかも、デザインの課題のひとつですね。
消費者にストレスを与えない設計や配慮は、食品パッケージだけでなく、あらゆるデザインに共通する大切な考え方です。
⚫︎佐賀の海苔の美味しさの秘密
僕の地元・佐賀の海苔は絶品。
恵方巻きや巻き寿司では必ず佐賀産を選びます。
佐賀県産の海苔が美味しい理由は、有明海にあります。
有明海は干満の差が大きく、潮の流れが豊富な栄養を運んでくるため、海苔の育成に最適な環境が整っています。

特に「一番摘み海苔」は、口どけがよく、風味豊かで、贈答品としても人気です。
実は、コンビニのおにぎりには「二番摘み」や「三番摘み」の海苔が使われることが多く、
一番摘みほどの繊細な味わいはないものの、それでも十分に美味しさを楽しめます。
近年では、海苔ブランドもパッケージデザインにこだわりを持ち、高級感を演出しています。
例えば、シンプルで洗練されたデザインや、和紙風の素材を活用した包装など、
視覚的にも「美味しさ」を伝える工夫が凝らされています。

参照:https://kajigra.com/portfolios/%E6%B1%9F%E3%81%AE%E6%B5%A6%E6%B5%B7%E8%8B%94%E6%9C%AC%E8%88%97/

参照:https://atooshi.com/works/chihama-ajinori-yakinori/
食材の魅力を最大限に引き出すデザインの力は、食品業界全体においてますます重要になっています。
⚫︎海苔の歴史
海苔の歴史は古く、日本では約1500年前から食べられていたらしく
日本最古の海苔は島根県出雲市の「十六島(うっぷるい)海苔」だと言われています。

さらに奈良時代の文献には「紫菜(むらさきのり)」という名前で登場し、貴族の間で珍重されていたらしいです。
江戸時代に入ると、現在の「板海苔」の製法が確立され、庶民の間にも広がり…
特に東京湾周辺では海苔の養殖が盛んに行われ、寿司文化の発展とともにその価値が高まりました。
歴史を振り返ると、海苔が単なる食材ではなく、日本の食文化とともに進化してきたことが分かります。
⚫︎海外の海苔文化
日本では馴染み深い海苔ですが、海外でも徐々に人気が高まっています。
韓国では「キム(김)」と呼ばれる焼き海苔が広く食べられ、ごま油と塩で味付けされたものが定番。
また、欧米では「シーウィードスナック」としてヘルシー志向の人々に支持されています。
さらに、寿司文化の広がりとともに、海外のスーパーでも手巻き寿司用の海苔が手に入るようになり、
欧米では、パッケージデザインが特に重視され、シンプルかつモダンなデザインで販売されることが多い気がします。
ブランディングの視点から見ると、デザインの力が海苔の市場拡大に貢献していると感じます。
⚫︎海苔文化を支えるデザイン
海苔は日本の伝統的な食材でありながら、海外でも注目される存在になっています。
その歴史や地域ごとの特性、加工技術の工夫により、私たちはより美味しく海苔を楽しむことができます。
また、デザインの視点から見ると、パッケージやブランディングが海苔の価値を高め、消費者の興味を引きつける重要な要素となっています。
次におにぎりを食べるときは、海苔の奥深い味わいだけでなく、そのデザインやブランディングの工夫にも目を向けてみてください!